持続可能な生活を目指す!ライフスタイル研究所

持続可能な生活を実践したい!ライフスタイル総合研究所

自分らしい暮らしを、考え、試し、育てていく

はじめに――理想が、日々の選択になるまで

ここは、ぱんだ所長が自分にとって持続可能なライフスタイルを研究し、実践していく「暮らしの研究所」です。

研究やものづくり、イラスト、料理、自然との関わり。分野を行き来しながら、何に心が動き、どんな時間を大切にしたいのかを探っています。

この研究所を始めたのは2019年でした。当時は、競争や働き方への違和感を出発点に、「自分はどう生きたいのか」を考えていました。

2026年の今、当時の文章を読み返すと、関心の中心はあまり変わっていません。物事の仕組みを理解したい。何かをつくりたい。自然や動物に触れていたい。その思いは、今も続いています。

一方で、仕事や海外での経験、畑での実践、住まいの検討を通して、理想を考えるための材料は増えました。頭の中で描いていた暮らしが、自分の疲れ方や楽しみ方、日々の時間の使い方と結びつき、少しずつ具体的になってきています。

研究所の出発点――自分の理想を考える

2019年8月10日、この研究所の「はじめに」を書きました。

科学や技術の発展によって、暮らしは便利になりました。一方で、進歩や競争を求める社会の中で、一人ひとりが納得して生きることについても考えるようになりました。

世の中が目指す方向と、自分が望む暮らしは、いつも一致するとは限りません。けれど、慣れた道から少し外れることには不安があり、誰かが道を示してくれるのを待ちたくなる気持ちもあります。

私自身も、その一人でした。

それでも、自分が望む生き方については、自分で考え続けたい。理想を描き、小さく実践し、合わなければ修正する。その繰り返しから、自分に合う選択肢を増やしていけるのではないかと思いました。

イラストを描いて頭をほぐしながら、研究で培った考え方を暮らしにも向けてみる。分野を越えて発散し、また戻ってくる。そんな試行錯誤の場所として、この研究所を始めました。

変化の中で、小さく試す

2020年5月9日。新型コロナウイルスの感染拡大によって外出を控える日々が続き、暮らしの見直しは、遠い将来の課題から目の前の問題へと変わりました。

当然だと思っていた予定や習慣が変わる中で、過去に描いたライフプランを、そのまま守り続けることの難しさを感じました。

一度、ちゃぶ台をひっくり返すように、これまでの前提を広げてみる。社会、文化、価値観、夢、理想。その中から、今も大切にしたいものを拾い直し、暮らしを組み立ててみる。そんな柔軟さが必要なのではないかと考えました。

すべてを一度に変える必要はありません。気になることを調べる。小さく試す。続けられそうなら、もう少し取り入れる。自分の暮らしで確かめながら、選び直していけばよいのだと思います。

また、一人で考えるだけでは見えなかったことが、人との関わりによって見えてくることもあります。経験や考えを持ち寄り、助けたり助けられたりしながら、選択肢を広げていく。その関係も、暮らしを支える土台になると感じています。

ものづくりを通して、働き方を考える

仕事では、複雑な物事を整理し、判断の手がかりや仕組みをつくることに取り組んできました。

曖昧だったことが少しずつ明確になり、考えたことが実際に役立つ形になる。その過程には、研究やものづくりの面白さがあります。自分の工夫が誰かの理解や行動につながることにも、手応えを感じます。

一方で、物事はいつも想定どおりに進むわけではありません。人と協力する中で、見方の違いに気づいたり、伝え方を考え直したりすることもあります。目の前のことに集中するあまり、自分の余力を後回しにしてしまうこともありました。

そうした経験から、成果を出すことと、その取り組みを続けられることの両方を考えるようになりました。

何に力を注ぎ、どこで休むのか。どこまで自分で取り組み、どこで人の力を借りるのか。持続可能な暮らしを考えることは、日々の働き方を見直すことにもつながっています。

慣れない場所で、自分の余力を知る

海外で過ごす経験も、自分の暮らしを見つめ直すきっかけになりました。

言葉や習慣が異なる場所では、移動や日常のやり取りにも、普段以上の注意を使います。経験を重ねることで対応できることは増えましたが、慣れない環境で過ごす疲れも感じました。

その中で、いつもの場所に戻りたい気持ちや、安心して休める時間の大切さを実感しました。

新しい経験に挑戦したい気持ちと、落ち着いた日常を大切にしたい気持ち。どちらも自分の中にあります。予定をこなせるかどうかとともに、その後にどれくらい余力が残るかも、暮らしを考える手がかりになっています。

畑で感じる、思い通りにならない面白さ

自然農では、ナスやオクラ、ピーマン、人参などを育てています。

暑さで弱ることもあれば、虫が増えることもあります。水を与えすぎていないか、草をどう扱うか、どこまで手を入れるか。調べても、その場ですぐに答えが出るとは限りません。目の前の様子を見て、試し、しばらく待つことになります。

弱っていたナスが持ち直す姿を見ると、自分の働きかけだけでは説明できない力を感じます。土や草、虫、天気が関わる中で、作物は育っています。

日々の仕事では、限られた時間の中で判断する場面が多くあります。畑では、変化を眺めながら待つ時間があります。土に触れていると落ち着く。その感覚は、自分が望む暮らしを考えるうえで、具体的な手がかりになっています。

住まいを考え、自分の望みを知る

住まいを考えるようになってからは、「どう暮らしたいか」を、間取りや庭の使い方として考える機会が増えました。

平屋で暮らすこと。畑の場所を確保すること。書斎から庭を眺められること。猫が安心して遊べること。料理や外で過ごす時間を楽しめること。

一つひとつ検討すると、自分が大切にしたい日常が見えてきます。広さや設備だけでなく、窓から何が見えるか、どこで落ち着くか、家の中をどう動くかにも関心が向くようになりました。

同時に、家や土地を持つ意味についても考えています。自分たちの暮らしのために、大きな選択をする。その価値をどう捉えるかは、まだ簡単には答えが出ません。

それでも、これからの日々をどこで、どんなふうに過ごしたいかを考えること自体が、自分の望みを確かめる時間になっています。

過去の自分を受け止め、次につなげる

以前は、何でも上位でなければ意味がないと思っていました。今は、自分らしさが表れていることにも価値を感じ始めています。

当時の文章にも、過去の自分を受け入れたいという思いはありました。その考えが、さまざまな経験を通して、少しずつ実感に近づいているのかもしれません。

思い通りに進まなかったときには、結果だけでなく、そのとき何を考え、何を目指していたのかも振り返りたいと思います。過去の選択をすべて肯定する必要はありません。けれど、失敗したからといって、そのときの思いや費やした時間まで否定しなくてもよいはずです。

成果を求める気持ちも、仕組みを理解し、細部まで納得したい気持ちも変わっていません。ただ、自分が面白いと思えることや、落ち着いて過ごせる時間も、日々の判断に含めるようになってきました。

理想の暮らしは、考えたとおりに完成させるものというより、経験しながら少しずつ形を変えていくものなのだと思います。

これからも、絵を描き、土に触れ、つくり、考えることを続けます。うまくいったことも、迷ったことも、この研究所に残していきます。その記録を手がかりに、自分らしい暮らしを育てていきたいと思います。

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